2 代謝・栄養・侵襲 用語ガイドライン
和文表記からの検索
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目 次 |
和文表記 |
英文表記 |
略語 | 解 説 ・ 備 考 |
【ま行】 | |||
マイクロダイアリシス | microdialysis | マイクロダイアリシス用チューブを組織内と血管内に留置し,灌流液中の物質を測定することによって,in vivoでの代謝を研究する方法である.たとえば,灌流液中のグリセロール濃度の測定による脂肪分解(lipolysis)の研究がある. | |
マイクロフィラメント | microfilament | マイクロフィラメントは微小管,中間径フィラメントとともに,細胞骨格と呼ばれ,細胞形態の維持や様々な生理機能の発現に重要で,ほとんどの細胞に多少を問わず存在する.例えば,肝の毛細胆管周囲に存在する一連の収縮タンパク質は,円滑な胆汁流出に必要であるという. | |
マクロファージ | macrophage | 大食細胞は,偽足を出して,い回りながら細菌や他の細胞をまるごと,または破片にして食べこむ細胞である.細網内皮系の貪食細胞(phagocytic cell)である.疎性結合組織における組織球(histiocyte)のほか,特殊化したKupffer細胞もこれにふくまれる.炎症反応におけるmediatorとされるIFN‐α/β,TNF‐α,IL-1を産生する. | |
抹梢静脈栄養 | peripheral parenteral nutrition |
部分静脈栄養との混乱を避けるため略語は使用しない. | |
マトリックス | matrix | 例:細胞外マトリックス 基底膜や結合組織がこれに含まれ,ファイブロネクチンが主要構成物質.分解には複数のプロテアーゼが関与し,これに対し内因性インヒビターが産生される. | |
無アルブミンラット | Nagase analbuminemic rat |
NAR | 1979年SDラットから分離育成されたミュータントで血清総蛋白はSDラットと変わらないが,アルブミンが5mg/dlと極めて少ない. |
メタロチオネイン | metallothionein | 金属と硫黄に富み,金属を除いた部分(チオネイン)の分子量が約6,000の低分子量蛋白質で,細胞質に存在する.構成アミノ酸の1/3がシステインで,SH基3個に1個の重金属(Ca,Hg,Zn,Cu,Ag)が最大7分子結合できる.また,その遺伝子には,重金属やグルココルチコイド,インターフェロンなどと相互作用する配列が存在し,エンハンサーとして働く.この蛋白の本来の生理意義は解明されていないが,重金属の毒性を軽減する作用を示す. | |
メチオニン | methionine | Met | |
メチオニンインバランス | methionine imbalance | 輸液アミノ酸からメチオニンを除いたものをmethionine‐deprived amino acid imbalanceと呼ぶ. | |
メチオニン欠乏輸液 | methionine free TPN | メチオニンは蛋白合成(メチル基の供給),DNA合成(ポリアミン合成)システインの前駆物質として重要であり,正常,悪性細胞の増殖に不可欠である.これを培養液,輸液から欠乏させるとDNA,RNA合成が阻害,in vivoでも腫瘍増殖が抑制される. | |
3-メチルヒスチジン | 3-methylhistidine | 3MH | ヒト尿中に発見され,筋原線維のアクチン,ミオシンの構成アミノ酸でほとんどが骨格筋に存在する.再利用されないため尿中排泄量や3MH/CRTNN比は骨格筋分解の指標とされる.健常人の一日排泄量は約50mg. |
メデイエーター | mediator | いろいろな細胞で生成,遊離され,他の細胞に(時に自己にも)働きかけ様々な機能,効果を発現させる物質の総称である.各種のホルモン,サイトカイン,プロスタグランジン,酸素ラジカル(oxygen free radicals),補体,MDF(myocardial depressant factor),PAF(platelet activating factors)などがある. | |
免疫栄養法 | immunonutrition | 通常の経腸栄養剤(enteral formula)にアルギニン,RNA,ω3 fatty acidなどを加え,免疫力を高めようとする方法.206例の消化器癌患者を対象としたrandomized trialでは術後感染症発症が有意に抑制された. | |
免疫賦活剤 | biological response modifier |
BRM | 免疫調製剤(不適). |
モジュール栄養剤 | モジュール食(可). | ||
モジュレーション | modulation | 調製,変調 ある作用,効果の強さ,時間,パターン(持続的,継続的など)などを変えること. | |
モノアセトアセチン | monoacetoacetin | アセト酢酸とグリセロールのエステルで体内で速やかに加水分解され1gあたり約4.4kcalのエネルギーを産生する. | |
モノクロナール | monoclonal | 単クローン性の,一つの細胞から由来している,単一のクローンを有する,遺伝子構造が同一である. | |
モノクロナール抗体 | monoclonal antibody | 目的とする抗原の単一の抗原決定基に対してのみ特異的に反応する抗体で,力価も高い. |